• 今回のリリースでは、多くの機能が改善されました。
  • スタックした2Dスペクトルの投影を見ることができるようになり、同種核2Dスペクトルの対角線表示など、キャンバス上の関連スペクトル間でよりインテリジェントな「リンクされたカーソル」を使うことができるようになりました。
  • 新しい処理機能や大幅に改善された処理機能により、NMR 処理を継続的に改善しています。
  • メジャーツールは刷新され、スペクトル上の値の確認方法がシンプルになりました。新しい線幅確認ツールが実装されました。
  • 典型的な1Dおよび2D NMRスペクトルを使用した信号帰属プロセスは、作業効率を改善するための機能強化により、さらに直感的になりました。
  • 新規実装された固体NMRシミュレーション・プラグインは、SIMPSONシミュレーションの結果をJASONに反映させることができます。
  • BeautifulJASON の新しいバージョンは、Pythonスクリプトの最適化と自動化のためのツールと柔軟なオプションがさらに追加されています。
  • SMILEQ qNMR解析は、分散分析(ANOVA)の実装やその他、ご要望の改良により、さらに強力になりました。

JASON バージョン 5.1 で何ができるのかご覧ください。

  • NMRスペクトルの表示:
  • INADEQUATEを含む同種核2Dスペクトルに対角線を表示するオプション
  • INADEQUATEスペクトルにダブルカーソルを表示し、リンクされたマーカーとスペクトルのズームの同期を提供するオプション
  • スタックまたは重ねた2Dマルチスペクトルプロットに投影スペクトルを追加するオプション
  • 擬似2Dスペクトルのピークラベル表示に、弱いピークをプロットしないオプション
  • NMRデータ処理:
  • 1次元スペクトルの縦軸強度の正規化を可能にする新しい処理関数の追加
  • 線形予測は前方線形予測と後方線形予測の使用に特化した処理関数に分割されました。これにより、後方線形予測使用の際の自動適用が改善されます。
  • JEOLデータのグループ遅延補正におけるマシンフェイズの使用を制御する新しいパラメータの追加
  • ウィンドウ関数処理のエキスパートモードでの FID プレビューが削除され、インタラクティブなベースライン補正モードのようなインタラクティブモードでパラメータ変更によるライブプレビューが提供されます。これにより、ユーザーエクスペリエンスが大幅に改善され、作業のスピードアップ、安定性が向上します。
  • Mac版JASONでは2D NUSファイル処理速度が改善されました。
  • Shrink処理は、実際のデータに合わせて最適化されたデフォルト・パラメータを提供します。
  • FT 処理前のデータの扱い方を若干調整しました。奇数点のデータに対して FT 処理が適用された場合、ゼロ強度のデータ点が 1 つ追加されるのを削除しました。これは、一貫した化学シフト値を維持するために実施されていたもので、代替機能として専用の丸め機能が導入され、該当する場合は自動で使用されます。
  • 処理パネルの上部に、自動認識された実験タイプが表示されるようになりました。どのようなNMR測定に対してデータ処理を行おうとしているのかの情報となります。
  • NMR解析:
  • 主にDOSYとROSY処理での自動擬似2Dピークピッキングが追加されました。配列データの手動ピークピッキングについては現在も開発中です。
  • 溶媒検出の改善。様々な溶媒に対して適した名称を扱うことができます。
  • 積分値和の推定誤差の単位変換エラーの修正
  • メジャーツールを改良しました。計測結果を画面上に保存し、モード外でも印刷して表に出力できるようになりました。また線幅の確認機能も導入されました。
  • 新しい積分のアレイテーブルのデフォルトの位置が、プロットの右側のスペースからスペクトルの下に移動しました。フィッティング結果は、チャート項目の下に作成されます。
  • DOSYまたはROSYプロットの化学シフト軸で化学リファレンス補正に対応しました。
  • 1D、HSQC、COSY、HMBCスペクトルの結合アサインメントをより直感的でインテリジェントにする複数の改良:
  • 完全に帰属されたHMBCおよびCOSYピークについて、構造中の両方の原子を強調表示
  • 磁気的不等価なCH2基の自動帰属
  • 1つの原子から帰属を外す機能の追加
  • 13Cがすでに帰属されている場合は、HMBC相関から1H化学シフトを帰属

  • HMBCピーク帰属の際に、13Cがすでに帰属されている場合は、HMBC上で1Hの帰属も行われます。

  • COSYピーク帰属の際に、F1軸信号がすでに帰属されている場合は、F2 軸へも帰属を割り当てます。
  • HSQCスペクトルがある場合、対応する炭素原子または水素原子のいずれかが帰属されていれば、それを割り当てます。
  • 3D分子ビューアー:
  • キャンバスやOSのクリップボードに静的な3Dイメージを配置できるようになりました。3Dキャンバス画像をダブルクリックすると、インタラクティブな3Dビューアが開きます。
  • 水素表示は2Dと3Dの分子ビューア間で同期されます。
  • パラメータレポートとテーブルの改善:
  • JCAMPフォーマットからのパラメータインポートの改善
  • パラメータレポートの JCAMP-DX ファイルの $AUTHOR および $USER パラメータをサポート
  • レポートには、複雑な数学的手法や論理を用いて、複数の元のパラメータから導き出された値を含めることができます。
  • パラメータは元のファイルに表示されている同じ順序で、パラメータ・テーブルにリストすることができます。これは、パラメータの順序が重要なベンダーフォーマットには便利です。

  • テーブルタイトルの改善
  • 新しいプラグイン:固体NMRシミュレーション
  • よく知られているSIMPSONシミュレーション・プログラムで、JASON内で固体NMRスペクトルをシミュレーションすることができます。また、シミュレーションを使って実験的な1次元スペクトルをフィッティングすることも可能です。カスタム・スクリプトを使用することで、ユーザー指定の新しいシミュレーションを導入することも簡単です。
  • BeautifulJASON 1.1リリース:
  • 安定性と機能性の段階的改善
  • BeautifulJASONを使用したチャートのサポート
  • SMILEQの新バージョン:
  • qNMRワークフローの一部として分散分析(ANOVA)統計解析を実行できます。
  • SMILEQは結果テーブルに積分範囲のS/Nをレポートできるようになりました。
  • SMILEQの計算で濃度換算係数を直接使用できます。
  • SMILEQサマリー・レポートには、複数のサンプルの全体平均と統計が表示されます。
  • ファイル形式のサポート:
  • JEOL Deltaで使用されているJDAフォーマットのサポート。該当する場合はスタックデータを自動的に読み込みます。
  • キャンバスとGUI:
  • ChemDrawのような外部プログラムからJASONに分子をコピー&ペーストするだけで、JASONに貼り付けることができます。SMILESやInChi文字列もサポートされています!
  • JASONのキャンバスに、画像やテキストを直接貼り付けることができます。(HTML形式コードを貼った場合は、HTMLコードを解釈してテキスト表示されます)
  • 印刷ダイアログにページ番号が表示されます。
  • JASONドキュメント専用のアイコンを作成しました。JASONアプリケーションアイコンと混同することはありません。
  • ライセンス認証の簡略化:ライセンスキーの認証時に製品を指定する必要はありません。バックグラウンドで自動的に行われます。

また、ソフトウェアのパフォーマンスを調整し、いくつかのバグを修正しました。